授業の概要と 到達目標 |
アベノミクスで進められている金融政策の役割を明確にするためには、制度面と運用面の双方を把握し、理論的な理解が求められる。また、高齢化社会の年金生活者を考えるとき、1960年代のクリーピングインフレの議論も浮かび上がってくる。実物経済そのものは揺るぎのないものではあるが、経済システムの構造改革もまた必要となり、金融と実物のマクロ経済のつながりを制度側面から捉え、金融に関わる経済主体の行動、トマ・ピケティのいう格差社会での個人と機関投資家の資産運用を理解し、経済全体の均衡概念を学んでおかなければならない。これらの意味で、基本をしっかりとさせ、現実に起こっている事柄を判断することが大切である。制度の仕組みとそれぞれの金融資産の関連を捉え、個人の金融活動と国内の金融の問題を理論的にどう説明されてきたか、関連図とグラフ把握で理解できるようにする。
授業の到達目標―到達目標は、この授業を受けた学生諸君一人一人が、TV・新聞等で報道される金融問題を理解し、自分の意見を述べられるようになることである。 なお、この科目は教職課程(中学校一種「社会」科)の教科に関する科目(「社会学、経済学」)、教職課程(高校一種「公民」科)の教科に関する科目(「社会学、経済学(国際経済を含む。)」)である。(選択科目) |
教科書 |
滝川好夫 『たのしく学ぶ金融論』 ミネルバ書房 |
参考書 |
島村高嘉/中島真志 『金融読本』 東洋経済新報社 |
関連科目 リスト |
マクロ経済学、経済政策、財政学、銀行論、世界経済論、日本経済論 |
学修方法指示 (準備学習等を含む) |
ワード文書のファイルを提供するので、教科書は必ず購入してください。また、その時々のニュースや雑誌の情報も提供するので、自分でさらにそのワード文書に調べた内容を加えて、自分の理解した言葉で話せるようにしてください。古川課題の金融論Aの中の課題フォルダ1~4に同じ内容を説明したファイルを4種類ほど載せ、一つを選んで要約して提出、あるいは4種類のファイルをまとめる。 |
成績評価方法 |
自分で説明できるようにしたワード文書をメールに添付したレポート提出40%、出席態度で20%(授業中に小テストと感想文を2~3回ほど行う)、さまざまな市場の相互関係の理解と説明を中心とした論文形式の試験40%。 |